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兄貴の部屋に呼ばれたけど……

 今日は午後、大聖堂の兄貴の部屋に呼ばれた。
 法王様がお呼びだって聞いた時は、正直ちょっと身構えたけど。あの部屋に呼ばれると、やっぱ少し緊張する。
 まぁ、トロデーン関係のことだろうとは思ったけどね。
 でも、どんな方向の話かわからないからな。トロデーン関係は、やっぱり微妙だし。
 何があってもいいように覚悟を決めて、兄貴の部屋に向かった。
 だけどまぁ、結局心配することなかったわけだけど。
 何事かと思えば、兄貴は午後ちょっと手が空いたんで、オレと一緒にお茶をしたかったってだけの話だ。
 オレも大聖堂にいるってことを知ってたから、ちょっと呼んだだけだったんだって。
 驚かせたてすまなかったなって、兄貴笑ってた。
 ホントだよ、兄貴。
 オレがどんだけ覚悟して来たと思ってんの? 気苦労の分償ってくれって感じ。
 もちろん、口には出さなかったけどさ。
 でもまぁ、その分の償いはしっかりしてもらったから、許してあげるよ。
 兄貴と一緒のお茶は、やっぱり美味かった。
 美味しいお菓子も食べさせてもらったし、兄貴の側にもいられたし。今日はちょっと良い午後だった。
 兄貴が歌って欲しいっていうから、久しぶりに歌もご披露した。
 兄貴、喜んでもらえてよかった。
 お前の歌を聞くと、執務の疲れが癒やされるようだってさ。オレの頭くしゃくしゃしながら、そう言ってくれた。
 そう言ってもらえると、オレも嬉しい。
 オレは兄貴の為にここにいるんだから、少しでも兄貴の役に立たなきゃ。兄貴がオレを必要としてくれたら、それだけで、オレは嬉しいよ。
 最近は、ちょっと報われるようにもなってきたし。
 毎日毎日みんなにじろじろ見られて、愛想笑いして、未だに押しつぶされそうなくらいプレッシャーも感じるけど…… 最近は、けっこう頑張れるようになってきた。
 兄貴が、オレに優しいから。
 それなのに、オレの方はいつまでもビクビクしたりしてさ。兄貴に失礼だよな、そんなの。
 兄貴を、信じなきゃ。
 もちろん、信じてはいるんだけど。それでも、何ていうのかな。
 ちょっとのことにいちいちビビるクセが、どうも身体に染み付いちまってるみたいで。我ながら、情けないと思う。
 こんな調子じゃ、兄貴にも気を使わせるばっかだよな。
 早く、優しい兄貴に慣れないと。
 もう、兄貴は酷い人じゃない。オレが良い子にさえしてれば、優しい兄貴でいてくれるんだ。
 だから。
 だから、余計に、気を使ったりもするんだけど。

 そうそう、そんなことはどうでもいいんだ。
 お茶の時に、兄貴からトロデーンの話を聞いた。やっぱり、トロデーン建国祭に招待されたってのは本当らしい。
 一応、オレのことも招待されてるそうだ。
 兄貴、お前も行きたいかね? なんて、オレに聞いてきた。
 そういうとこ、相変わらず意地が悪いよな。オレが行きたいことくらい、聞かなくたってわかるだろうにさ。
 でも、行きたいです!なんて言ったら、兄貴のご機嫌損ねるかもしれないし。
 だから、兄様が一緒に来いと仰るのでしたらって、返事しておいた。
 それは本当だよ、兄貴。オレは兄貴に全部任せる。
 兄貴が来いって言うなら一緒に行くし、兄貴が館にいろって言うなら、留守番してる。
 兄貴に逆らってまでトロデーンに行ったって、楽しいことなんか何もないんだから。
 ソアだって、そんなのきっと望んでないだろう。
 オレと兄貴が、仲良くトロデーンに行く。そんなのを、期待してるだろうと思う。
 だから、オレは、兄貴におまかせ。
 出来れば連れて行って欲しいけど、贅沢は言わないよ。
 明日、答えを教えてね。兄貴。


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